• まぐ

リアンプ・モニター用ヘッドフォン談義

先日、友人のじろーくんが我が家に泊まりに来まして。

その際に、ヘッドフォンの違いについて色々話をしていたんです。

他にも、リアンプの効果についての話もあったので、そこも合わせて少しお話を。


と、その前に。


誤解を与えたくないので、最初に結論を書いておきます。


⒈Classic ProのCPH-7000は優秀、というか、コスパ最強

2.リアンプの効果は非常に大きく、音質変化だけにとどまらないメリットがある


以上を踏まえた上で読んでください。


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(1)リアンプについて

今まで、リアンプでの音質変化はCPH-7000と、あとは普段使いのスピーカーで確認を取っていたんです。それも、自分の楽曲(テクノ)ばかりだったので、その他のジャンルでリアンプしたことがこれまでなかったわけです。


それでも、十分な効果が得られることは確認してたんですけども、その日じろーくんが持って来た楽曲(2mixのオーケストラ楽曲)のおかげで、今まで気づかなかった効果も知ることができました。


それは、「空間の整理」。


じろーくんが持って来た楽曲はオーケストラ楽曲だったんですが、ヘッドフォンで聴いても若干楽器の配置が把握できなかったんです。

後述のAudioTechnica製ATH-M50xでも、妙に平面的、というか、楽器が全て横一列に並んでこちらに鳴らしているような感じを受けたわけでして。


 ※誤解なきよう。それでも相当に手が入っており、打ち込みとしては最高峰の調整をしていると言えるレベルです


本人も、「どうしても生演奏には届かないんだ」と言ってたんですが、いざリアンプ。それをヘッドフォンで確認。


<うわ、すげぇ・・・ホール内、楽器配置までしっかり感じられる・・・!!!>


真面目に、ハリウッド映画の劇伴レベルのクオリティに跳ね上がった。


二人で、「足りなかった最後の1ピースは、リアンプ(アナログ化)だったんだねぇ・・・」と、しみじみ。


やっぱリアンプはすごかった。


ただ気をつけていただきたいのは、「リアンプすれば全部よくなる」わけじゃなく、下準備としてしっかり手を加えないと、それ相応の結果は得られない可能性があるということでして。

今回のケースは、じろーくんが丁寧に丁寧を重ねて空間を再現しようと調整を行ったからの結果であり、ただリアンプすりゃいいだろ的なやり方ではこうはならないという点だけはお気をつけいただきたい。

音質変化だけでも、十分すぎるほど大きいんですけどね〜。



(2)モニター用ヘッドフォンについて

さて。上記リアンプの効果を確認する上で、私が持っていたCPH-7000とATH-M50xの二つで聴き比べをずっと行っていたんですが、ATH-M50xだと明らかに聴こえ方が違うんです。ブーストがかかっているとか、特性が違うとかという話ではなくて。


ATH-M50xで気づいたのは以下の2点。

1.音の解像度がとても良い

2.50Hz以下の重低音がはっきり聞き取れる


1について。

これは是非ともオーケストラ楽曲で聴き比べてほしいのだけど、

・アーリーリフレクション(初期反射音)の楽曲ごとの違いがしっかり聞き取れる

・前述の通り、楽器配置まではっきりと空間を把握できる

以上2点が特筆すべきことと言えるわけです。


海外の劇伴などを収録する際、指揮者がモニター用ヘッドフォンとしてATH-M50xを使う場面を、メイキング動画などでよくよく確認できるんですが、なるほど納得。



ほら、Monster Hunter Worldのサントラあるじゃないですか。

私も言われるまで気づかなかったんですが、あれって生演奏(アメリカのナッシュビルのスタジオ)と打ち込み(音源:Spitfire=イギリスのエアー・スタジオで収録)の二つがあるとは知らず。

全部生演奏かと思ったんですが、違ったんですね・・・


んで、じろーくんに出された課題が


「数曲聴いて、どっちのスタジオか当ててみて」

(無論、両スタジオの、サウンドのサンプルを先に聴いてから)


わかるかんなもん!!と思ったんですが、聴いていくうちに違いがわかるようになりまして・・・確かに違うんですよ、アーリーリフレクションが。

それぞれのスタジオの大きさの違いで、こうもはっきり違いが出るんだと実感できました。


CPH-7000でもわからなくはないですが、ぼやけてしまいかなり難しい。

解像度の違いがここまで出るとは思わず驚愕でした。


2について。

ほんとそのままです。50Hz以下の重低音がよくよく聴こえるんですよね。


そんな帯域、使うんかいな?と思うかもしれません。

実際、J-Pop界隈ではここまで使うことはまずないでしょう。


少し視点を海外に向けてみましょう。

現在ビルボードチャートの上位は、ほとんどトラップミュージックな訳です。


正直何が面白いのかよくわからないジャンルだったんで全然チェックしてなかったんですが、50Hz以下の音が聞こえると、このジャンル、大化けすることに気づきまして。


ATH-M50xで聴くと、重低音のベースがかなりリズムを形作ってるのがわかるんです。

ああ、なるほど、そういうことがしたかったのか、と。



そして、思わず聴いてみたkraftwerk。

「Tour de France etape2」を聴いてみて

私「・・・まじか!!ベース入ってる!!!」

じ「なにいってんのさ、ベース入ってないのにベース聴こえないとかやばすぎでs・・・ほんとだ!!!サブベース入ってる!!!」

私「キックに合わせて8分でベース入れてたのか、耳コピしても出せなかったのはこれが原因だったのか」


なんて会話をずっとしておりました。



正直この時点で、私の中ではマストアイテムの中にM50xが入ったんですが、渋谷のイケベ楽器にモニターヘッドフォンの視聴ができるスペースがある、という話になりまして。

次の日、一緒に行ってきました。



(3)ヘッドフォンの聴き比べの結果

ネットでみた通り、色々なメーカーの色々なモデルが展示されており、全て視聴できるようになってました。

そこで、前日聴き比べに使用していた楽曲

・Monster Hunter Worldのメインテーマ

・アリアナ・グランデの 7 rings

・kraftwerkのTour de France etape2

の3曲でヘッドフォンを片っ端から聴き比べすることに。


(ちなみに視聴できたヘッドフォンの価格帯としては、¥5,000〜¥50,000の間でした)


ようやく、冒頭の結論に戻るわけですが、全てのヘッドフォンを聴き比べた結果が以下の通り。


⒈ATH-M50xが一番しっかりしている

(SHUREのSRH1540も非常によかったですが、¥50,000近い価格のため、コスパも含めて)


2.それなり程度の値段のヘッドフォンを買うくらいなら、CPH-7000の方がよほどバランスがよくて使える

(ただし世代によって音が変わるのがCPH-7000なので注意。あくまで、今私が持ってる2台目のと比較して)



(4)最後に

実際のところ、M50xレベルまで必要とするのは、オーケストラや、逆にテクノなどのサウンド面にも力を入れなければいけないようなジャンルに対してであり、J-Popなどを作る分にはCPH-7000があれば全く問題がありません。というか、他のヘッドフォン使うよりもこっちの方が正直バランスがよくて優秀です。

値段も非常に安価なので、まずはこれを買うという形で問題はないかと思います。



・・・とはいえ、また内部回路が変わって、特性が変わってる可能性があるので、少し怖いところでもありますが・・・



ともあれ、¥50,000以内でもう一台買うことを検討するならば、以上よりATH-M50xが個人的におすすめと言っておきましょう。


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